甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症はどんな病気?

甲状腺機能低下症とは、血液中の甲状腺ホルモンの量が少ない状態をいいます。
原因となる病気はいくつかありますが、その代表的な病気が慢性甲状腺炎(橋本病)です。
橋本病は、20代後半~40代の患者さんが多く、とくに女性に多い病気です。

甲状腺機能低下症の症状

甲状腺機能低下症の主な症状は、甲状腺ホルモン不足に起因する全身の代謝障害によるものです。むくみ、皮膚の乾燥、体重増加、眠気、抑うつ、無気力、疲労感、便秘、脈が遅くなるなどがあります。症状が似ていることから、うつ病や更年期障害、認知症、皮膚病などと間違われて治療されていることもあります。

甲状腺機能低下症の原因

原因疾患の主たるものは、橋本病という自己免疫疾患の病気です。
抗甲状腺抗体が陽性になるのが特徴です。

甲状腺機能低下症の検査と診断

甲状腺機能としては通常、血清遊離サイロキシン(freeT4)、血清遊離トリヨードサイロニン(freeT3)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)を測定します。
甲状腺機能低下症になると、freeT3・freeT4が低下し、TSHが上昇します。
橋本病の診断には、甲状腺自己抗体検査として抗甲状腺ぺルオキシダーゼ抗体(抗TPO抗体)と抗サイログロブリン抗体(抗Tg抗体)を通常調べます。

甲状腺機能低下症の治療方法

甲状腺機能低下症の治療は、甲状腺ホルモンの補充です。
甲状腺ホルモンとして、現在ではサイロキシン(チラージンS)の錠剤で治療するのが一般的です。
25~50μg/日から開始して、甲状腺ホルモンと甲状腺刺激ホルモンを測定して、正常域に入ればその量を長期に服用していきます。
薬の副作用が起こることはありませんが、狭心症などの虚血性心疾患を合併している場合、治療開始時に狭心症の頻発や心筋梗塞を生じる可能性がありますので、12.5μg/日程度の少量から治療を開始します。